このブログでは理系大学院卒の私が、科学的な視点から様々な料理のレシピを紹介していきます。
今回はパスタの基本、ペペロンチーノの作り方、レシピについてです。
イタリア語ではPasta aglio, olio e peperoncino といい、aglio はにんにく、olio は油(オリーブオイル)、peperoncino は唐辛子という意味で、日本でいうところの塩おにぎりや素うどんといったような、シンプルな材料から構成されていることが名前から読み取れます。
シンプルゆえに難しい。しかしペペロンチーノという基本さえマスターしてしまえば、ほかのパスタにも応用が利きます。
あ、パスタを茹でるお湯になぜ塩を入れるのかについてはコチラ。

ペペロンチーノの材料
ペペロンチーノの材料は、いたってシンプルです。
パスタ 120 g
にんにく 2片 (10 g)
オリーブオイル (20 ml)
鷹の爪 1本
塩 お湯の1 % (2リットルなら20 g)
パスタの太さはお好みで構いません。
オリーブオイルには精製していないエクストラバージンと、精製したピュアのものがありますが、加熱すると香りが飛んでしまうので、ピュアを用いるとよいでしょう。
仕上げにエクストラバージンをかけて香りをつけてもよいかも。
鷹の爪は唐辛子の一種で、品種によって辛さが異なるので量を調節してください。種は辛いので取り除いた方が吉。
パスタを茹でるお湯は、できるだけ温度変化が小さくなるよう多めに用意した方がよいでしょう。
ペペロンチーノのレシピ
ペペロンチーノのレシピです。
- にんにくをみじん切りにし、鷹の爪の種を取り、輪切りにしておく。
- フライパンにオリーブオイル、にんにく、鷹の爪を入れ、火にかける(強火)。
- にんにくからふつふつと気泡が出てきたら弱火にし、そのままオイルに香りを移していく。
- にんにくが少し茶色く色づいてきたら、焦げる前に火を止める。
- 別の鍋にたっぷりの湯(2リットル以上が望ましい)を沸かし、塩を入れる。
- お湯が沸騰したらパスタを入れ、パスタが暴れない程度の火加減でパスタを茹でる。
- パスタが茹で上がる1分くらい前にフライパンを火にかけ(弱火)、オイルを温める。
- パスタの茹で汁を40 ml (お玉一杯くらい)フライパンに入れ、フライパンをよく振り茹で汁とオイルを乳化させる。
- パスタが茹で上がる30秒前にパスタをお湯から上げ、ソースとよく混ぜ合わせ、さらに乳化を促進する。
- 味見をしてパスタの茹で具合、塩味を確認し、必要に応じて加熱、塩で調味する。
- 盛り付けて完成。今日はこれで決まり。
ポイントはやはり乳化です。
茹で汁とオリーブオイルを乳化させることで粘度の高いコロイド溶液となり、麺にからみます。
同様の手順で、トマトソースに茹で汁を乳化させればボロネーゼやアマトリチャーナ、バジルソースと乳化させればジェノベーゼが作れます。
ぜひコロイドとモル沸点上昇を感じながら調理してみてください。