このブログでは理系大学院卒の私が、科学的な視点から様々な料理のレシピを紹介していきます。
今回はトマト缶についてのお話です。
トマト缶にはホールトマト缶とカットトマト缶の2種類があります。
これら2つのトマト缶には大きな違いがあり、料理によって使い分けるべきです。
今回はトマト缶の違い、選び方についてご紹介いたします。
ホールトマト缶
ホールトマト缶は、サンマルツァーノ種に代表されるイタリアントマトの水煮が詰められています。
日本の丸いトマトではなく、細長いトマトです。
イタリアントマトは丸いトマトよりもうまみ成分であるグルタミン酸の量が多いと言われており(すいません参考文献は現在も探し中です)、イタリアでは昆布の代わりにトマトを出汁のように使用するほどです。
また、イタリアントマトは比較的皮が固いので、加熱して食べるのに向いており、ホールトマト缶を使ってトマトソースを作るとおいしいトマトソースに仕上がります。
特に水分がなくなるほどホールトマト缶を炒めて作るトマトソースは、グルタミン酸が濃縮され、酸味の原因であるクエン酸が分解されて絶品です。
ホールトマト缶を使ったトマトソースのレシピはコチラ。
https://sciencecooking.net/tomato-sause
カットトマト缶
カットトマト缶はホールトマト缶とは違い、イタリアントマトが使われないことが多く、日本のスーパーで見るような丸いトマトが使われがちです。
丸いトマトは生で食べてもおいしいので、カットトマト缶はホールトマト缶のように加熱して用いるのではなく、スープの仕上げに入れるなどして加熱せず食感を楽しむのに向いています。
以上がホールトマト缶とカットトマト缶の違いです。
まとめると、
加熱して用いるのがホールトマト缶、加熱せず用いるのがカットトマト缶です。
このルールを守っていればトマト缶をおいしく活用できるでしょう。