このブログでは理系大学院卒の私が、科学的な視点から様々な料理のレシピを紹介していきます。
今回はチャーシューの縛り方についてです。
チャーシュー等を作る際にはブロック肉を加熱しなければならないのですが、お肉を縛ることでホロホロに崩れてしまう直前まで加熱することができます。
縛り方にもいろいろな縛り方があるので、そのうちいくつかをご紹介いたします。
ブロック肉を縛るメリット
お肉、すなわち筋肉は主にミオシン、アクチン、コラーゲンの三種類のたんぱく質から構成されていています。
コラーゲンは水に溶けないたんぱく質なのですが、加熱することで変性し、水溶性のゼラチンになります。
このコラーゲンの変性が「お肉が柔らかくなる」ということです。
コラーゲンをしっかりとゼラチンに変性させることで、ホロホロのチャーシューを作ることができます。
しかし、ゼラチン化が進行しすぎてしまうと、お肉が煮崩れてしまいます。
これをある程度防ぐために、お肉を縛るのです。
また、コラーゲンが比較的少ないモモ肉などの部位でも、縛る意味はあると思います。
縛ることで物理的にお肉同士を密着させることで、密度が高いしっかりしたチャーシューに仕上げることができます。
今回はコラーゲンを多く含む豚バラブロック肉を例として、様々な縛り方を紹介していきたいと思います。
既に縛られているブロック肉を購入する
この方法が一番楽です。
スーパーの精肉コーナーはお肉を縛ってくれるかはわかりませんが、お肉屋さんはやってくれるでしょう。
自分でブロック肉を縛る
お肉屋さんに頼まなくても自分でお肉を縛ることができます。
いくつか例を紹介しましょう。
ネットを使う
ミートネット、調理ネットと呼ばれるネットを使ってお肉を縛る方法です。
お手軽に適用できる方法ですが、ネットのサイズが決まっているので、お肉が入らなかったり拘束力が弱かったりするかもしれません。
ネットを購入する際にはサイズに気を付けましょう。
タコ糸でぐるぐる巻きにする
タコ糸を購入して自分でお肉を巻いてみましょう。



お肉のまわりをタコ糸でぐるぐる巻くだけです。簡単です。
お肉をしっかり縛ることができるし、ほどく際も一か所を切れば全部ほどけるので、一番現実的な方法だと思います。
お肉屋さんがよくやるアレ
見た目にこだわりたいあなたはお肉屋さんがやる方法に挑戦してみましょう。

まず、はじっこに輪っかをつくり、結びます。


左手にタコ糸をぐるりと巻き付け交差させ、

お肉をつかみます。

タコ糸を引っ張れば、

輪っかがもう一つできます。

繰り返すとこんな感じ。
お肉屋さんっぽくなってきました。

裏返して、


タコ糸を交差させていきます。

最後にかた結びしてできあがり。
手間がかかりますが、見た目から入りたい方は是非やってみてください。
その他
上記以外の方法です。


渦巻きチャーシュー。
わかりにくい画像ですいません。。。
そして、、、

こんなこともできてしまいます。
亀甲縛りチャーシューの完成です。
食べ物で遊んですいません。。。
ちなみにこの縛り方はあまりお勧めできないです。
角の方から脂身が煮崩れてしまうので、上で紹介した縛り方で縛るとよいでしょう。
こんな感じで縛り方は自由なので、お好きな方法で縛っていただいて、おいしいチャーシューを作ってください。
真空調理・低温調理チャーシューの記事はコチラ。
この記事ではロース肉を縛っていませんが、縛ってあげるともっとしっかりしたチャーシューになると思います。
こちらの記事では縛って調理してます。